始めるのに遅すぎる事はない

「始めるのに遅すぎる事はない」と言ったのは、ケンタッキーフライドチキンの創業者カーネル・サンダース。白髭でメガネをかけたケンタッキーのマスコット的なキャラクターなので、あなたもご存知だと思います。

ケンタッキーと言えば、世界で初めてフランチャイズビジネスを創始した会社で、全世界125の国と地域で1万9952店舗を展開しています。コロナ禍では、テイクアウトとドライブスルーが牽引し、売上高、営業利益は増収増益となって います。

カーネル・サンダースが65歳の時に始めた会社が、世界でここまで成功したので、「始めるのに遅すぎる事はな い」という言葉が広がっているわけです。

カーネル・サンダースは、実は65歳から商売を始めました。

しかしやりたくて始めたわけではありません。というのも、以前経営していたガソリンスタンドは倒産。その次のカフェは火災で焼失してしまっていたんです。さらに、当時の収入源は社会保障の105ドルだけ。つまり、生きるために働く必要があったんです。

彼は、ガソリンスタンド時代からフライドチキンを作っていて、その時にチキンに使えるオリジナルスパイスを発明しました。そのスパイスを売るのではなく、スパイスのレシピを教える代わりにチキンが売れたら5セントもらう。というレシピの権利を販売するというフランチャイズビジネスを始めたのです。

彼は車1台で全米中を走り回り、レストランの厨房などでフライドチキンのノウハウを実演していました。秘伝のチキンレシピをレストランに売り込んでフランチャイズを増やそうとしました。

しかし、最初からうまくいくわけはありませんでした。

70歳近いおじいさんが、飛び込みで当時は無いビジネスを販売してくるわけですから、多くの人が断りました。「NO!」「NO!」「NO!」「NO!」「NO!」「NO!」・・ ・と、言われた「NO!」の数はなんと1009回。

なけなしの年金でガソリンを買い、出費を抑えるために車の後部座席で夜を過ごし、翌朝再び営業にいく。そんな方法で営業を続けていました。その努力の結果もあり、見事成功を収めて73歳のときには600店舗を超える規模まで拡大することに成功しました。そして、今では世界で2万店舗ほどまで成長しています。

良い商品を持っているなら、必死になって売ろう!

今では世界で人気のケンタッキーも、良い商品を持っていたんです。美味しいチキンと秘伝のスパイスがありました。しかし、その商品やサービスが勝手に広まって、ここまで大きくなったわけではありません。誰かが口コミで広げてくれたわけでも、新聞やニュースに取り上げられてくれて、大きくなったわけでもありません。

良い商品を持っている、カーネルサンダースが必死になって売り歩いたんです。良いものだからこそ、必死になって売ろうと思いますし、頑張って広めようって思うわけです。

もし彼が、営業している途中で「あ、もう無理かもしれない。こんなおじいさんの新しいビジネスなんて、誰も聞いてくれないだろう」と諦めていたら、世界で2万店舗にも広がっているケンタッキーも世の中にはなかったかもしれません。

良い商品だからと言って、誰かが勝手に広めてくれるなんてのはほとんど無いですし、社長ならば自分の商品やサービスは自分で売る必要があります。あなたがその商品サ ービスを広めていかなければ、その商品が世の中の困っている人に届く事は無いわけです。

1日10分でも良いので、「自分の商品を購入してもらうにはどうすれば良いのか?」を考える時間をとってみてください。その積み重ねが、あなたの商品を広げる為のきっかけになるはずです。

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