晴れ舞台のコストは?
こんばんは、ConCreateの豊田です。
習い事って、お金かかりますよね。
子どもにピアノやバレエを習わせている方って最近は少ないのでしょうか?
お子さんの情操教育や将来のためにという親心でしょうか?
あるピアノ教室の話です。
ここ2年は発表会ができなくて、ようやく今年、発表会ができると、先生もご両親も子供たちも喜んでいます。
さて、親たちは子供の晴れ舞台なのでビデオを撮ったり、写真を撮ったり、大変です。
そこで、この教室はプロに任せることにしました。
ビデオを撮り、それをDVDにしてくれるとの事です。
しかもカメラマン2人で発表会の晴れ舞台に登る子供たちを、それぞれ主役として編集してくれるそうです。
カメラマンたちはピアノの発表会専門のカメラマンです。
先生は親御さんたちはそこそこお金持ちだから、金額に文句は出ないだろうとタカをくくっていました。
実際にカメラマンと交渉してみると、なんと撮影費用も編集費用も無料との事です。
先生は驚きました。
しかし、カメラマンたちは撮影も編集も無料ですが、DVDは1枚、15,000円で、最低でも20枚は買ってほしいとの事です。
先生は20枚なら生徒数は20人以上いるので、問題ないと判断しました。
破格でプロ雇えると大喜びです。鼻高々です。
カメラマンは撮影費用は15万円、編集費用は5万円、その他の費用と利益を含めると30万円くらいかかることを相場として知っています。しかし、いきなり撮影のための費用として30万円かかるというと、二の足を踏む教室が多いことも知っています。
そこで、DVDの販売価格に置き換えたのです。
何が起こっているかというと、実際のコストは変わらないのに、コストの中身を変えることで、顧客に格安感を感じさせ、取引を簡単にしたのです。
実際はDVDの価格は100円くらいのものなので、撮影費用と編集費用を徴収すると、DVDの納品はサービスになりかねません。
しかし、このDVDは15,000円の値段をつけることで、親にとっても子供にとっても、唯一無二の宝物になりました。
このパターンは色々なビジネスにも応用できそうですね。
しかし、忘れていることが1つあります。
それは生涯顧客価値(LTV)という考え方です。
生涯顧客価値については面白い例がありますので、それは明日書くことにします。