利益を稼ぎ出す驚異のLTVの威力!

こんばんは、ConCreateの豊田です。
昨日、お伝えした通り、今日は顧客生涯価値(LTV)の威力について、お話します。
これは現代マーケティングの基礎を築いたといわれる、生ける伝説のマーケター、ジェイ・エイブラハムが実際に行ったコンサルティングの逸話です。

製造業や農業用の液体を運ぶPVCパイプという液体トランスミッション製品を販売している会社からコンサルティングの依頼があった時の話です。

「そろそろ資金が底をつきそうです。何とかなりませんか?」

そのクライアントの会社には6人の営業マンがいて、自分のやりたいようにやらせており、管理もしていませんでした。
報酬体系は、純粋なコミッション制。つまり歩合制です。
営業マンは利益の10%を受け取る。
10万円の利益が出れば、セールスが1万円、会社が9万円を得ることができます。

ジェイはクライアントに対して、営業マン1人当たりの新規顧客の平均的な初回販売単価と、その顧客の最初の1年間の平均購入回数と、その会社から顧客は大体何年間、商品を買い続けてくれるかを聞き出しました。

その会社は営業マンの平均的な新規の販売で、約2万円の粗利がありました。
そしてそのうち2千円が営業マンにコミッションとして支払われます。
つまり1万8千円が会社の利益です。
そして、平均的な顧客は、年に5回、3年間にわたって、その会社から商品を購入するということでした。

つまり、新しい顧客を獲得するたびに、将来の利益が、30万円(2万円×5回×3年間)生まれていたのです。

そこでジェイが出した結論は・・・
「既存の顧客からの売上が過去の平均かそれ以上を維持できる限り、新規販売の利益を100%営業マンに還元すればいい」ということです。

そうすれば、営業マンの新規顧客獲得に対するモチベーションは、これまでの10倍になります。
今まで、1件獲得しても2千円しかもらえなかったのに、突然1件獲得すると2万円稼げるようになるわけですから!

しかし、営業マンが2万円稼ぐ毎に、会社には、将来の28万円の利益が発生するのです。

クライアント会社の社長は「うまくいかないだろう」と言いました。
ジェイは「やってみろ」と言いました。

売上はすぐさま、3倍になりました。

これが驚異の短期顧客生涯価値の威力です。

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