顧客は常に問題を抱えている
彼は友人の誕生日に花を贈るつもりでいました。
しかし、誕生日が来たのに、なぜかそのことを忘れていました。
数日後に思い出して、花を注文しようとその生花店に電話をかけました。
既に夕方だったので。店員さんから「今日中のお届けにしますか?それとも明日にしますか?」と尋ねられました。
彼は友人の誕生日に遅れてしまったことを打ち明け、できるだけ早く届けてほしいと頼みました。
それに対する店員さんの返答に、彼は本当に驚かされました。
「配達が遅れたのは、店の責任だと言っておきましょうか?」と提案されたのでした。
彼は、自分のために店員さんに嘘をつかせたくなかったので、その申し出は断りました。
しかし、この短い会話の中に、店員さんが自分の仕事は単に花を売ることだけではないということを認識していることがわかります。
店員さんは意識している、いないに関わらず、顧客のWTP(支払意思額)を高め、価値の創造をしていたのです。
翌年、彼は友人の誕生日の数日前に、その生花店からメールを受け取り、そろそろ注文の時期だと知らされました。
彼は促されるままに注文しました。
少し価格が高いとは思ったのですが、喜んで代金を支払ったそうです。
その生花店が彼の問題を解決してくれた対価として、フェアな価格だと思ったから、彼は喜んで支払ったのです。
生花店の戦略の勝利だ!
顧客の持つ問題を解決することで、価値が生まれ、通常よりも高い価格で買ってもいいと思う、「WTP(支払意思額)」は上振れするのです。
顧客は常に問題を抱えています。
その問題を見つけ続け、解決し続けることがあなたの使命です。