お祭りは楽しいだけじゃない!
こんばんは、豊田です。
僕たちが子供のころは、みんなそろばん塾に通っていました。
今から思えばどうして通っていたのかわかりませんが、兄弟も友達もみんな同じそろばん塾に通っていました。
ところが、今は過去の遺産のような産業になっていて、ほとんど通っていいる子供たちの話は聞きません。
僕が住んでいる町には、僕が知っている限り、そろばん塾は1軒しかありません。
しかし、あるそろばん塾は大変盛況であるとの噂を聞きました。
なぜそこだけ盛況なのか?? 疑問です。
探ってみるとそこは、そろばんを計算道具としてではなく、情操教育のツールとしてとらえていました。
頭が良くなるとか、器用になるとかに加えて、脳が発達して、他人を思いやる気持ちとか、集中力や判断力が向上するといった計算能力以外の能力開発のための道具として、「親」を教育していました。
まさにリポジショニングの勝利です。
しかし、僕が最も興味を持ったのはリポジショニングではなくて、そのリポジショニングをどうやって広めたかという方法についてです。
新聞やラジオのようなメディアを使ったわけでもないのに、どうやって顧客を集めたのでしょう???
答えは・・・「口コミ」ということでした。
でもまだ僕の疑問は解消しません。
口コミというけれど、最初の口コミをしてくれたお客さんはどうやって見つけたのか?ということです。
答えを聞いて、びっくりです。
なんとそのそろばん塾は、自分たちの考えを広め、浸透させるために、「お祭り」を開催したのです。
つまり、縁日です。
子どもたちが集まり、そして親たちも集まります。
定期的にその「お祭り」を開催することで、噂が噂を呼び、ついに大繁盛!というわけです。
「そろばん塾」と「お祭り」って、何の関わりもないようですが、実は「お祭り」が情報の発信者と受信者をつなぐジョイントとして、機能していました。
展示会や頒布会のようなイベントと同じですね。
製品でもサービスでも、何か価値のあるものを売るためには、イベントはとても有効な手段だというお話でした。