価格を10倍高くしても売る方法

「商品の価格を10倍にあげてください。」

こう言われたら、「え」と思いますよね。そんなことしたら、売上が下がるだろう。販売数も減るだろう。人気がなくなるだろう...。などなど。

でも、もし価格を10倍高くしても、今と同規模で売れるなら?同規模じゃなくても、結果として売上が高くなれば?人気も上がるなら?

どうでしょう⁉

新型コロナでネット販売が増えていると聞きますよね。でも新型コロナの影響だけではないと僕は思います。

店頭ではその商品の情報は極めて少ないのですが、ネットでは気になる商品を検索して、いろいろと比較検討しますよね。

そうすると消費者の中で何が起こっているか?
それは情報の入手です。そしてより多くの情報を提供している商品が買われやすいのです。

先述の価格を10倍高くしても売る方法は、情報提供がもたらすメリットのことです。

例として関サバの事を以下に示します。

ご存知だと思いますが、関サバはブランドです。調べて驚いたんですが、一般的に、スーパーで販売されるサバの価格は「298円」だそうです。対して、関サバは大体「2980円以上」の価格です。フツーのサバと、価格が10倍違うわけです。この価格の違いは、何から生まれているんでしょうか?

なぜ関サバは、価格が10倍も違うのか?

その理由は、この話を聞くとわかると思います。関サバは、大分県の佐賀関で水揚げされます。この大分県の佐賀関で取れるのには意味があります。実は、このあたりの海流はとても強いです。強い分、そこの海に生息するプランクトンが他の海よりも豊富だと言われています。

豊富な栄養素を食べたサバなわけですから、美味しさにより磨きがかかります。でも、それだけじゃないんです。魚の釣り方・捕まえ方も違うんです。

関サバを捕まえる時、網で一気に捕まえたら、魚同士が衝突し、傷ついてしまいます。そうならないために、一本釣りするんです。一本釣りして、生きたまま、港に持ち帰るんです。

さらに、お店が関サバを仕入れるときの競りも違います。普通は、重さなどを計測器に置いて決めます。でも、関サバの場合、水槽に泳いでいる姿を見て決めるという「面買い(つらがい)」をするんです。

そして、出荷の際には、1番新鮮さを保てると言われる「活け締め」という状態で出荷されます。さらに取扱店には、特別な認可が必要になります。

フツーの 魚は、大量の網でババっと捕まえて、締めて、出荷する形です。それに対して、関サバは、このような手間やストーリーを経ているんです 。

こう聞くと、値段が高いのも納得できるんじゃないでしょうか?

フツーのサバより関サバの値段が高い理由

「お客さんに伝えている商品の情報量が違うから」

関サバは、他の魚よりも「美味しい」以外の情報量が、圧倒的に多いです。先程の話を聞いた後なら、普通のサバよりも、関サバの方が高いと言われても、なんら違和感はないと思います。

むしろ、値段が同じだったら「もっと高く売ったほうがいいんじゃないですか?」と心配になるくらいです。

関サバを食べたことない方もいらっしゃると思います。でも、食べたことない方でも、同じように思えるんじゃないでしょうか?食べたことないのに、高くした方がいいと思えるって不思議に思いませんか?それは、、、

「伝えている"商品の情報量"が多いから」

これが、価格を高くしても売れる理由です。値段を下げざるを得ないとか、値下げを要求されてしまう。高い価格で売れないのは、お客さんに対して、商品の情報を伝えられていないからです。

関サバから学べることといえば、商品ができるまでの過程を伝えていることです。これは、商品が特別なもの、美味しいことであることの証明になっています。

もしあなたがやるなら、あなたの商品がどのように作られているのか?他との違いは何か?など、、こういった商品に関する情報を伝えられれば、お客さんの「欲しい気持ち」を引き出すことができます。

そうすれば、価格を高くしても売っていくことができます。価格をあげないにせよ、リピートや販売数が上がることも期待できます。

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