古くならない進化とは・・・⁉

私の故郷は四国の徳島県です。
経済圏としては関西に入ると思っていますが、
大学時代に大阪の友人からは、
四国は関西ではない、
と言われて苦笑いしたのを覚えています(笑)

就職で関東(千葉県)に赴任したときの話です。
当時は小さいパン屋さんでも肉まんを蒸す機械が
置いてあり、よく肉まんを買って食べました。

初めて肉まんを買った時、
「豚まんを一つください」というと、
若い店員さんが、「はっ?」みたいな顔つきになり、
「何ですか?」と聞き返されたのです。
「これです」と私が指さすと、
「ああ、肉まんね」とクスクス笑いながら、
肉まんを一つ手渡してくれました。

肉まんと言えば、
大阪ではなんば蓬莱の「551の豚まん」です。
今でこそ、「551の豚まん」は全国区になりましたが、
当時はまだ551はおろか、「豚まん」という呼び名も
地域限定だったように思います。
関西地方の方なら、80年代に同じような経験を
しているかもしれませんね(笑)

ところで、551の豚まんはロングセラー商品です。
たった一つの商品がこれほど、
長く愛され続けているのは何か秘密がありそうです。

551の豚まんは・・・
・具材は豚肉と玉ねぎとでんぷんのみ。
・味付けもしょうゆや塩などいたってシンプル。
・「出来たて」へのこだわり。
・職人たちの餡を生地で包む真似のできない技。
・鮮度重視のため店舗は関西のみ。
・店頭で包んで蒸し上げる。

といった、こだわりが満載です。
しかし、年間6000万個も売り上げるには、
昔ながらのやり方ではとても間に合いません。

そこで最新設備の技術が必要になってきます。
でも、伝統の技には一切妥協しない。

伝説の味の伝承には、
こういった「こだわりと最新技術」の融合が
あったのです。

しかし、我々消費者には、最新技術の存在は
全く見えません。
見えるのは「伝説の味」だけです。
これは「古くならない進化」と言えます。

長く伝えられているということは、
古くならない進化を続ける
日々の努力と同時に、
そのモノが生まれた時点で、
すでに売れるべき素質を
備えていたことに他なりません。

ロングセラーを続けるためには、
備えているべき素質が必要です。
それこそがモノづくりノウハウ!
そのものです。

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