モノづくりは「コト」づくりだ!
EDLP(Every Day Low Price)を世界で最初に唱えたのは米ウォルマートのファウンダー(創業者)サム・ウォルトンだったと思います。
そのウォールマートの現最高経営責任者(CEO)のダグ・マクミロンはこう言っています。
「私たちは、何にお金を使うかを見極める家庭を目の当たりにしている。優先順位を決め、最も大切なものにお金を使うのだ」と。
ウォルマートはもともと売上高に占める食品の比率が約半分と必需品購入の需要に強く、節約志向が強まる環境下では集客力が強まるのです。
同社の強さは、逆説的に米消費者の懐事情が余裕を失っていることを示しているとも言えます。
つまり生活必需品などは、できるだけリーズナブルなものを選んで消費者は買っている。
ということです。
これは今のアメリカの話ですが、日本でもそう変わりませんよね。
ところが・・・
例外的なのが、旅行や外食などのコト消費です。
航空最大手アメリカン航空は4〜6月期に売上高が過去最高を記録。
ハイアット・ホテルズなどホテル大手3社もそろって2桁増収となりました。
コト消費とは、モノ消費と違って、所有することが叶わず、その分心に残る体験や自分だけの楽しみを満喫して、癒しや快楽を楽しむというものです。
生活必需品にはケチっても、コト消費にはお金を使うという構図が出来上がりつつあります。
考えてみれば私自身も、スーパーで買い物するときは、値下げシールが貼られる時間帯を狙って行ったりしてます(笑)。
しかし、孫の喜ぶ顔が見られるとなると、孫の欲しがるものは何の躊躇もなく買ったりします(汗)。
かつてのキーワードは・・・「便利」「楽」「お買い得」などでしたが、
今のキーワードは・・・「楽しみ」「喜び」「自分だけ」というふうに変わってきています。
では「モノづくり」は「コトづくり」に変わってしまうのか・・・?
そんなことはありません!
その「モノ」を所有することで、得られる「何か」をきちんと表すことができれば、モノづくりは「コト」を提供することができるのです。
そして、それは安くする必要などないのです。
「楽しみ」「喜び」「自分だけ」をお客さんに提供することで、欲しいと思う人に、言い値で買ってもらえるんです。
隣を意識する必要などありません。
「楽しみ」「喜び」「自分だけ」を意識して、「モノづくり」に邁進してほしいものです。
「楽しみ」「喜び」「自分だけ」を意識した「モノづくり」のノウハウは・・・
「モノづくりの教科書」の中にあります!